私は普段の撮影から構図決や編集までを「感覚」で行なっています。
編集する中で見えてくる自分の写真の中でも、私自身の好きが強い作品はコントラストがしっかりあるものばかりでした。
「感覚」でコントラストが強くなるように編集しているのです。
他人の作品を見ていてもコントラストがしっかり出ているものには好感を持ちます。
好みは人それぞれですが、ではなぜ私はコントラストが強い写真は良いと感じるのか。
今まで逃げ続けた「言語化」を本記事を書きながら考えて調べてしていこうと思います。
私の言語化の記録程度に見ておいてください。笑
(コントラストが強い作品だけが良い作品という意味ではありません。)
コントラストが強いとは
コントラストとは明暗や強弱などの二つのものの対比。
画像の場合、コントラストとは、明るい部分と暗い部分の「明暗の差」を指す。コントラストが高いほど、明るい部分は明るく暗い部分は暗くなり、明暗の差がはっきりする。逆に、コントラストが低いほど、明るい部分と暗い部分の差が小さくなり、ぼやけたようになる。
画像のコントラスト(明暗)が強いという表現には様々な意味があります。
単に
- 明るい部分を更に強く暗い部分は更に暗くする。(白飛びしつつ黒潰れもする)
だけでなく
- 明るい部分は一定のラインの明るさを超えず暗い部分は更にもっと暗くする。(白飛びさせず更に黒潰れさせる)
- 明るい部分は更にもっと明るく暗い部分は一定のラインの暗さを超えない。(黒潰れさず更に白飛びさせる)
これら全て「コントラスト(明暗)が強い」という意味を持ちます。
光源や光が当たっている部分は明るく、光が当てっていない部分は暗くあるべきという概念が私の中にあります。
光が強ければ強いほど、影も強くなります。
とても単純で当たり前の事ですが、だからこそコントラストが強い(明暗がしっかり分かれている)作品に「良さ」を感じるのかもしれません。
ここで言うコントラストが強いというのは、バランスを崩さないように更に際立たせるように調整したコントラストという意味です。
ではコントラストが強い作品に感じる「良さ」とは何なのか深掘りしていきます。
見せたい物が伝わりやすい
コントラストを強くすると見せたいものを浮き上がらせる事が出来ます。
作品全体をパッと眺めた時に見せたいものに瞬時に目が行きます。言葉でも伝わりにい言葉を使う人よりも伝わりやすい言葉をかけてくれる人の方が良いですよね。黒い黒板に白い字がとても見やすいように、視覚的にも伝わりやすい方が好感を抱くはずです。写真の場合例外はあります。
画像におけるコントラストが強いと、見せたいもの(被写体)の存在感を引き立てる事ができます。
上記の写真は、撮影の段階からコントラストは強かったです。
立体感が出る
コントラストが強いと、なぜ立体感的に見えるのか。
それは、人間は明暗の差で立体を把握するからです。
どちらが良いと感じるかは各々の好みですが、私はコントラストが強い方く立体感がある方が好きです。
コントラストが強いと、全体が紫陽花だと感じますが、それよりも花びら一枚一枚更には葉の繊維まで認識します。
コントラストが低いとのっぺりとした印象で、全体的に紫陽花だなーくらいしか感じません。
花びら表面のちょっとした線の影もしっかり強調されている感じも好みです。
余計なものを隠せる
コントラストが強い(黒潰れさせる)と目に入れたくない余計な物を隠す事が出来ます。
上記のコントラストが弱い写真だと、何を見せたいのかイマイチ伝わりません。
ですが、コントラストが強いと目に入らなくてもいい部分が黒潰れしている事で視線がそちらにはいかずに明るく光が当たっている花びらに目が行きます。
コントラストを強くする方法
画像のコントラストを自然に上手に強めるにはどうすれば良いのか。
撮影時、編集時とそれぞれ見てきます。
撮影時
これは写真の場合且つ撮影から考える場合です。
撮影時に露出補正をマイナスにして撮影します。
日中
晴れの日の日中から夕暮れなどですと光が当たる部分と影の部分とでのコントラストは非常に強いです。
光が当たる部分が白飛びしないように適正の露出補正で撮影すれば明るい部分は一定のラインの明るさを超えず暗い部分は更にもっと暗くなる(白飛びさせず更に黒潰れさせる)ような↓のようなコントラストが強い写真を撮影する事が出来ます。
(太陽を輪郭が出るまで露出を下げるのは例外です)
動体(特に人)がシルエットで表現されているとドラマチックに感じます。
なぜドラマチックに感じるのか。それは、シルエットの部分を見た時に頭の中で様々な想像をするからではないでしょうか。
その人がどんな表情をしているのか、どんな動きをしているのか、どんなシーンなのか、と。
日が落ちて空が綺麗なグラデーション、シルエットになった夫婦らしき二人が少し距離を取り、後ろの奥様らしき人が伸びをしてリラックスしながら歩いている。そんな光景は感動的(ドラマチック)でもあります。
コントラストが強く、人影がシルエットだからこそ感じることだと思います。
夜
夜に関しても日中と考え方は同じです。夜の場合は人工的なネオンの光と単純に夜なので更に暗い部分とのコントラストが非常に強いです。夜はネオンの光は非常に白飛びをしやすく、ネオンによって明るさが違うので全てを白飛びさせないというのは不可能です。
ですが、光が当たる部分が白飛びしないように適正の露出補正で撮影すれば明るい部分は一定のラインの明るさを超えず暗い部分は更にもっと暗くなる(白飛びさせず更に黒潰れさせる)というのは日中と同じです。
夜景の写真でも白飛びさせないようにするには露出補正はマイナスにして撮影します。
光が当たらない黒潰れをする場所も多く出てきます。夜景など夜の写真においてもほとんどの写真は、暗い部分は暗いままで良いというのが私の考え方です。(コントラストが強い方がいい)
やはり明るい部分は明るく、暗い部分は暗くある方が立体感を感じますし、ネオンの明かりに目が行きます。
かといってシャドウ部を持ち上げたコントラストが低い画像を否定しているわけではありません。
実際私もシャドウ部を多く持ち上げたコントラストが低めの夜の写真にすることもあります。
コントラストが強い写真の割合の方が多いというだけです。
私が夜の写真でコントラストが強めの理由は、ネオンの光、その空間に注目してほしいからです。
暗い部分は暗くていい、そこにいる人の表情なんか見えなくていい(シルエットでいい)シルエットになる事でアクセントにもなる。
そこに人がいるという事を大事にしています。(これはコントラストとは関係ないですが笑)
という事を考えながら撮影しています。
編集時にコントロールする
もちろん編集時にもコントラストはコントロールできます。
ライト
丁寧なことに「コントラスト」という項目があり、このパラメータを動かすだけでコントラストをコントロールできます。
正直この「コントラスト」のパラメータでコントラストを調整するのはやめた方が良いです。
「コントラスト」パラメータをプラスにすると、明るいところは更に明るく、暗いところは更に暗くを問答無用でしてしまうので不自然です。
ですので、ライトの項目では「露光量」「ハイライト」「シャドウ」「白レベル」「黒レベル」で細かく調整してあげるのが良いです。
トーンカーブ
トーンカーブでもコントラストを調整できます。少し動かすだけで効果を感じれます。
ライト項目と併用するのが良いでしょう。
カラーグレーディング
カラーグレーデイング項目でも、シャドウ部、中間部、ハイライト部を調整してコントラストを調整する事が出来ます。
これもライト項目やトーンカーブと併用すると良いでしょう。
カラーミキサー
「カラーミキサー」という項目では、色ごとに色相・彩度・輝度を調整可能です。
特に輝度を調整することで、写真全体のコントラストに関係していきます。色ごとに更に細かく調整することでコントラストを細かく調整可能です。
コントラストを強める時の注意
「効果」の明瞭度やかすみ除去もコントラストを調整するのに使えますが、過剰に数値を変動すると違和感がとても強くなるので、コントラストを調整するためにパラメータを大きく動かしすぎないように注意した方が良いです。
明瞭度
明瞭度はコントラスト+シャープネスが変動するようなイメージです。適度にプラスに振ればコントラストがす少し強くなり輪郭がパキッとした印象にでき、マイナスヌに振ればコントラストが少し弱くなり輪郭がふわっとします。プラスマイナスどちらにも過剰にパラメータを動かすと違和感が強くなります。
かすみ除去
かすみ除去は画像のかすみ感を増やしたり無くしたりする共に黒レベルを強めに上げたり下げたりしてコントラストも調整できるような機能です。
かすみ除去も明瞭度と同じく、パラメータを動かしすぎると違和感が強くなってしまうため、コントラスト調整の主としてはいじらないほうがいいです。
合成におけるコントラストの重要性
画像の合成において、コントラストはかなり重要です。
合成を綺麗に馴染ませるためには、光と影の明暗(コントラスト)がしっかりとあることで、そこにいるかのような立体感を作ることができます。
コントラストは強くして明暗の区別ははっきりと分かるようにして、明るい部分⇔暗い部分のグラデーションも大切にしています。
コントラストが強く、明暗のグラデーションが細かいほど合成の違和感は消えると考えています。
コントラストが弱い作品も好き
何もコントラストが強い作品ばかりが好きなわけではありません。
コントラストが強い作品はインパクトが強いため、そればっか見ていると疲れてしまいます。笑
普段の日常の写真のように大量に撮るようなものはコントラストがちょっと弱いくらいが日常感があってちょうど良いのです。
コントラストが強い作例
まとめ
コントラストが強い作品に私はなぜ惹かれるのかを深掘りして言語化してみましたがいかがでしたでしょうか。
途中で自分が何を書いているのか分からなくなったり、話がズレそうになったりと、まだまだ深掘りや言語化は慣れず難しいです。笑
コントラストの強弱どちらが好きかは完全に人によって違います。
私の場合、白黒はっきりさせたい性格というのも関係がありますが、コントラストがしっかりある方が好きって人の方が多い気はしますが、、、
皆さんはコントラストが強い弱いどちらが好みですか?
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